2020 04123456789101112131415161718192021222324252627282930312020 06

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

Down Under~あなたの知らないオーストラリア



 AC/DCだけじゃない。




DOWN UNDER: Best of 80s Australian Pop

Down Under (1981) - Men At Work
Jessie’s Girl (1981) - Rick Springfield
I Got You (1980) - Split Enz
Don’t Change (1982) - INXS
Under The Milky Way (1988) - The Church
The Dead Heart (1987) - Midnight Oil
Streets Of Your Town (1988) - The Go-Betweens
Don’t Dream It’s Over (1986) - Crowded House
What About Me? (1982) - Moving Pictures
Making Love Out Of Nothing At All (1983) - Air Supply
You’re The Voice (1986) - John Farnham
Send Me An Angel (1983) - Real Life
Original Sin (1983) - INXS
No Say In It (1985) - Machinations
Out Of Mind Out Of Sight (1985) - Models
Pleasure And Pain (1985) - Divinyls
Heaven (Must Be There) (1984) - Eurogliders
Physical (1981) - Olivia Newton-John
Who Can It Be Now? (1981) - Men At Work
Too Much Ain’t Enough Love (1987) - Jimmy Barnes
No Promises (1986) - Icehouse
Age Of Reason (1988) - John Farnham
Need You Tonight (1987) - INXS
Breakaway (1987) - Big Pig
Funkytown (1986) - Pseudo Echo
Sugar Free [New York Mix] (1986/1987) - Wa Wa Nee
The Loco-Motion (1988) - Kylie Minogue
Beds Are Burning (1987) - Midnight Oil
What You Need (1985) - INXS
Better Be Home Soon (1988) - Crowded House


 前回紹介した’80年代のなんちゃってレゲエ集『The Reggae Pandemic』にメン・アット・ワーク「Down Under」を入れて、そういや’80年代のオーストラリアって結構いいバンドがいたよなあ……と思い、3日がかりで作ったのがこのプレイリスト『Down Under: Best of 80s Australian Pop』。オーストラリアのバンドばかり集めたプレイリストはSpotifyにいくつもあるのだが、’80年代以外のバンドも含んでいたり、曲数が無駄に多かったりで、まともに聴けるものがなかったので、結局、自分で砂漠を掘って作ることにした。完成に3日もかかったのは、予想以上に掘り出し物が多く、収録曲を絞り込むのに苦労したためである。全30曲、きっかり2時間。

 オーストラリアのバンドと言えばAC/DC(とバースデー・パーティー~ニック・ケイヴ&ザ・バッド・シーズ)が有名だが、ここではそれ以外の’80年代ポップ系バンドや歌手にスポットを当て、その代表曲を厳選してまとめた。インエクセス、クラウデッド・ハウス、ミッドナイト・オイルから、オリヴィア・ニュートン=ジョン、カイリー・ミノーグ、ジョン・ファーナムまで、’80年代のオーストラリアの有名アーティストは大体のところ網羅している。ナイル・ロジャーズ制作の「Original Sin」他、インエクセスが最多の4曲収録。メン・アット・ワーク、クラウデッド・ハウス、ミッドナイト・オイル、ジョン・ファーナムがそれぞれ2曲ずつで(クラウデッド・ハウスは前身バンドのスプリット・エンズも入れると3曲)、後は1曲ずつ代表的なヒット曲を収録。

 カイリー・ミノーグは普通なら「I Should Be So Lucky」だが、他とのバランスを考えてリトル・エヴァのカヴァー「The Loco-Motion」を収録。アイスハウスの最大のヒットはジョン・オーツ共作の「Electric Blue」(全豪1位/全米7位)だが、ここではより彼らの個性が出ている「No Promises」(全米ダンス・チャート7位)を選択。変化球はその2つくらいで、後はストレートにそのアーティストの一番の有名曲を選んでいる。スード・エコーの一発ヒット「Funkytown」(リップス・インクのカヴァー)は現在Spotifyで再生不可だが、プレイリストには一応含めておいた。

Down_Under2.jpg
ルックスとサウンドが地球の反対側くらい離れているワ・ワ・ニー(左からヴォーカル、ギター、ドラム、ベース)。オーストラリアの最終兵器はこいつらだ!

 ミッドナイト・オイルなんて聴いたのは30年ぶりくらいのことで、懐かしいとしか言いようがない。リック・スプリングフィールドの大ヒット「Jessie’s Girl」も、英語が解る今聴くと、こんなしょうもない歌詞だったのか?! と驚く。他にも「Physical」「Who Can It Be Now?」「Making Love Out Of Nothing At All」「Don’t Dream It’s Over」「Need You Tonight」といったお馴染みの世界的ヒット曲が並ぶが、中にはジョン・ファーナム「You’re The Voice」のように、オーストラリア国内やヨーロッパでのみ大ヒットし、アメリカでは不発に終わった曲もある。惜しくもアルバム2枚で解散してしまったポップ・ファンク・バンド、ワ・ワ・ニーの「Sugar Free」(全豪10位/全米35位)なんて、プリンス・ファンが再評価しなくてどうする?というとんでもない埋蔵曲だ(プレイリストの流れ上、“New York Mix”という別版で収録したが、オリジナル版はもっとヤバい。というか、このバンド自体くそヤバすぎる。2nd『Blush』はプリンス超えてるんじゃないか?)。日本の洋楽リスナーにはあまり馴染みのないそういった佳作や地雷のような傑作も含め、オーストラリア産80sポップのおいしいところが2時間でざっと楽しめる。下手な80sプレイリストを聴くよりよほど収穫があるはずだ。

 これを喜んで聴くのは恐らく45歳以上のおじさんとおばさんだけだと思うが、80sものにハマっている若い人も良かったらどうぞ。




 おまけ。映画『ロストボーイ』(1987)のサントラに提供されたインエクセスとジミー・バーンズの共演曲「Good Times」(全豪2位/全米47位)。シックではなく、「Friday On My Mind」のヒットで知られる’60年代のオーストラリアのバンド、イージービーツのカヴァー。ジミー・バーンズは“オーストラリアのブルース・スプリングスティーン”と言われる同国の国民的熱血ロック歌手(コールド・チゼルというバンドを経て’84年にソロ・デビュー。’87年にアレンジが微妙に「Human」風の「Too Much Ain’t Enough Love」で全豪1位)。「Good Times」は、日本で言うとチェッカーズと矢沢永吉、もしくは長渕剛が共演してGSの名曲をカヴァーしたような作品である。最終段階までプレイリストの収録候補だったが、結局、選外となった。




 おまけ、その2。ブルース・スプリングスティーンが’14年シドニー公演のアンコールでインエクセスの初期の代表曲「Don’t Change」を熱演。2月19日のこの公演では、前月発表のアルバム『High Hopes』に収録されていたザ・セインツ(同じくオーストラリアのロック・バンド)のカヴァー「Just Like Fire Would」の他、幕開けにイージービーツ「Friday On My Mind」も歌われた。彼は当時の豪州ツアーでビー・ジーズ「Stayin’ Alive」やAC/DC「Highway To Hell」までやっている(いずれも公式動画あり。さすがにめちゃめちゃ盛り上がっている)。スプリングスティーンはプリンスが亡くなったときも2日後に速攻で「Purple Rain」をやったし(’16年4月23日ニューヨーク公演。しかも1曲目にやった)、2ライヴ・クルーが「Banned In The U.S.A.」(1990)で「Born In The U.S.A.」を使ったときもしっかりサンプルの使用許可を与えた。この懐の深さが“ボス”と呼ばれる所以なのだろう。ジャンルにこだわらない彼のこういう姿勢は本当に素晴らしいと思う。




 おまけ、その3。マイケル・ハッチェンスの他界後、テレンス・トレント・ダービーをヴォーカルに迎えた新生インエクセス、’99年6月12日、シドニーでの一夜限りの奇跡のパフォーマンス(「New Sensation」「Kick」「Never Tear Us Apart」「What You Need」)。画質・音質は悪いが、何度見ても感動する。詳しくは8年前の記事“何ものも僕らを引き裂けない”をどうぞ。


TO BE CONTINUED...



関連記事:
何ものも僕らを引き裂けない(2012.11.22)
Crowded House──寝ぼけるな、終わっちゃいない(2016.07.26)
INXS vs The Rolling Stones(2019.11.22)
アリシア・キーズのタイムマシン(2019.11.27)

| Etc Etc Etc | 08:00 | TOP↑

PREV | PAGE-SELECT | NEXT