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Peabo Bryson──シャーデーを探して



 シャーデーを探す男、その1。




 Looking For Sade
 (James Harris III/Terry Lewis/John Jackson/Peabo Bryson)
 
 Into my life like a dream you came
 Now that you're here, life will never be the same
 Since I've heard your voice on my stereo
 You sing loud and the lights down low
 Deep inside I've been dying to know
 
 夢のごとく現れた君
 僕の人生は二度と同じでなくなる
 ステレオで君の声を聴いたのさ
 薄明かりの中に響き渡る歌声
 密かにずっと思ってたんだ
 
 If you pass my way
 Ever pass my way
 
 君と会えたなら
 巡り会えたなら
 
 Fantasy lover
 You are a part of me
 You're my hopes, my dreams, the air I breathe
 You're the heart of me
 I know your whole life story
 Every lie and the pain and the glory
 From New York to Marseille
 I've been looking for Sade
 
 幻の恋人よ
 君は僕の一部
 僕の希望 僕の夢 僕が吸う空気
 心のよりどころ
 君が辿った人生は知ってるよ
 あらゆる嘘も苦しみも栄光も
 ニューヨークからマルセイユまで
 僕はずっとシャーデーを探している
 
 I heard your name from some people around
 Seen photos in old magazines that I found
 And I've heard your voice, seen the video
 It's words of love, soft and slow
 Deep inside I've been wanting to know
 
 君の評判を耳にしたんだ
 雑誌で写真も目にしたよ
 そして歌声を聴き 映像を見た
 柔らかで穏やかな愛の言葉
 密かにずっと願ってたんだ
 
 If you pass my way
 You'd ever pass this way
 
 君と会えたなら
 巡り会えたなら
 
 Fantasy lover
 You are a part of me
 You're my hopes, my dreams, my everything
 You're the heart of me
 You're the answer to my question
 Is it love or just an obsession?
 You're so far away
 I'm still looking for Sade
 
 幻の恋人よ
 君は僕の一部
 僕の希望 僕の夢 僕のすべて
 心のよりどころ
 君は僕が求める答え
 愛なのか ただの妄想なのか
 君は遥か彼方
 僕は尚もシャーデーを探している
 
 You fill my days and lonely nights
 I see your face in a thousand places
 Your mysteries there's nothing like
 There's no way I've just got to face it
 
 孤独な日々を満たしてくれる人
 至るところで君の顔を見かける
 謎に包まれた無二の人
 忘れることなどできるものか
 
 You're so far away
 You're my, my Sade
 
 君は遥か彼方
 君は僕の 僕のシャーデーだ
 
 You're so far away
 So far away
 You're so far away
 I've been looking for Sade
 
 君は遥か彼方
 遥か彼方
 君は遥か彼方
 僕はずっとシャーデーを探している


 なんじゃこの歌(笑)。

 ベテランR&B歌手、ピーボ・ブライソンが今年の夏に出した新曲「Looking For Sade」。“今こそシャーデー「Sweetest Taboo」のようなグルーヴが必要だ”──かつてプリンスはチャリティ曲「S.S.T.」(2005)でこう歌ってシャーデー愛を吐露したが、ジャム&ルイスの全面プロデュースによる復帰作『Stand For Love』からシングル化されたブライソンのこの曲は、それに続くシャーデー讃歌と言えるかもしれない。

 スパニッシュ〜ラテン調のアコースティック・ギターの響きが黄昏たムードを醸し出すミッド・テンポのバラード(MJ「Whatever Happens」やプリンス「Te Amor Corazon」と同系曲)。シャーデー「I Never Thought I'd See The day」(1988)の一節“I knew I’d need a miracle”がサンプリングで随所に散りばめられているのも聴きどころだろう。確かにシャーデー(・アデュ)のことが歌われているが、実際に彼女について歌っているわけではなく、ここでシャーデーという人名は“手の届かない理想の女性”を意味する一種の比喩として使われている。つまり、“ヴィーナス”と同義でシャーデーの名が使われているのだ。英語の辞書で“Sade”を引くと、“イギリスの女性歌手、またはそのバンド名”という説明の次に“女神”という定義が載っている……そんな日もいずれやって来るかもしれない。



 アコースティック・ギターを前面に出したアルバム版に対して、シングル版はボニー・ジェイムズのサックスをフィーチャーして若干スムーズ・ジャズ色を加えた仕上がり。YouTubeではジャム&ルイスらがバックを務めるモノクロのスタジオ・ライヴ動画も公開されている。

 ブライソンは本当にシャーデーが好きらしく、以前からコンサートで「King Of Sorrow」のカヴァーも披露していた。「Looking For Sade」はそんな彼のシャーデー好きが高じて出来た曲だろう。とても良い曲なのだが、“僕はずっとシャーデーを探している”という結びのラインを聴くと、どうしても笑いがこみ上げてくる。こんな曲よく作ったな!


シャーデーを探す男、その2へ続く……



こんな人たちもシャーデーを探しています:
Times Neue Roman - Sade Is In My Tape Deck(2012.06.18)
Prince──シャーデーの「Sweetest Taboo」(2015.08.14)
シャーデーの擬似ツアーTシャツに気をつけろ(カニエ、タイラー)(2017.01.26)
シャーデー、再びドレイクの陣中見舞い(2017.03.27)

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