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ジョージ・マクフライ vs ビフ・タネン



 君の将来はまだ白紙だ。誰のだってそうだ。
 未来は自分で作るのだ。君らもいい未来を作りたまえ。

 ──エメット・ブラウン


HERE'S GEORGE McFLY A/K/A WILLY MOON

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 間違ってデロリアンに乗って'50年代から21世紀にタイムスリップしてしまったジョージ・マクフライ──ウィリー・ムーンをひとことで説明するなら、そうなるだろう(ならねーよ)。

 '12年秋にiPodのCFに起用されたシングル曲「Yeah Yeah」でブレイクしたウェリントン出身/ロンドン在住のシンガー・ソングライター。'13年4月に1stアルバム『HERE'S WILLY MOON』を発表し、8月にはサマーソニックで初来日公演も行った。

 ウィリー・ムーンのひょろっとした容姿、ダサかっこいい髪型や服装、'50〜60年代のリズム&ブルースやロックンロールを1.21ジゴワットの電気ショックで無理やり現代に蘇らせたかのような音楽は、“その後の(あり得たかもしれない)ジョージ・マクフライ”を想像させる。宿敵ビフを倒して男になったジョージは、マーティの演奏がきっかけで音楽に目覚め、ペンをマイクに持ち替えて歌手デビューを目指す……。そんな彼がいきなり21世紀初頭にタイムスリップしてしまい、電子楽器を手にしたら? 古いセンスの楽曲を現代的なプロダクションで組み立てたウィリー・ムーンの音楽には、そんなハチャメチャな楽しさがある。

 本質的には恐らく“新世代の(血色がいい)ニック・ケイヴ”だと思うのだが、そう呼ぶと話がすぐに終わってしまうし、リスナーを限定することにもなりかねないので、ここでは“タイムスリップしてきたジョージ・マクフライ”説を強く押すことにしたい。というか、これはもはや仮説でも噂でも私の思い込みでも何でもない。彼の本名が“ジョージ”であることももちろん重要な証左のひとつだが(本名はウィリアム・ジョージ・シンクレア William George Sinclair という。彼は実際にジョージなのだ)、驚くべきことに、ここへ来てウィリー・ムーンがジョージ・マクフライだったということを完璧に証明する人物が現れたのである。


HERE'S BIFF TANNEN A/K/A JOHN NEWMAN

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 '13年後半、ジョージ・マクフライ a.k.a. ウィリー・ムーンにまさかの宿敵が現れた。その名はジョン・ニューマン。彼の正体は、ジョージ・マクフライを追って21世紀にやって来たビフ・タネンである。たった一発殴られただけで、易々と引き下がるビフではなかったのだ。歴史はそう簡単に変わらない!

 ジョン・ニューマンは、イギリスのEDMグループ、ルディメンタルの'12年の大ヒット「Feel The Love」(全英1位)「Not Giving In」(同14位)にフィーチャーされて注目を浴びたノース・ヨークシャー出身のシンガー・ソングライター。'13年6月発表のソロ・デビュー曲「Love Me Again」がいきなり全英1位を獲得し、現在、乗りに乗っている23歳である。10月に1stアルバム『TRIBUTE』の発表を控える(ちなみに、所属レーベルはウィリー・ムーンと同じIsland Records)

 一応、“ジョン・ニューマン”と名乗っているが、騙されてはいけない。小太り気味のガキ大将ルック、サイドを短く刈った短髪リーゼントは、どう見てもビフ・タネン。彼の音楽性もこれまたオールドファッションだが、ジョージ(=ウィリー)よりも時代的に若干進んでいて、ソウル色を強く帯びている。シーロー・グリーンによく似た歌声で、ノーザン・ソウルを今風にキメるというのが彼のスタイルだ。音楽ヴィデオではちょっとJB風のステップも披露したりしている。やるな、ビフ! ジョージは彼の逆襲に対抗することができるのか?

 というわけで、すっかり“『バック・トゥ・ザ・フューチャー』外伝”と化しているウィリー・ムーンとジョン・ニューマンのタイムスリップ対決。私にはもう映画と現実の区別がつかない。歴史は今も変わり続けている!






 あなたはジョージ派? それともビフ派?


WILLY MOON LIVE IN PARIS A LA FLECHE D'OR LE 24 AVRIL 2013
WILLY MOON LIVE IN PARIS A LA FLECHE D'OR LE 24 AVRIL 2013 n° 2
WILLY MOON LIVE IN PARIS A LA FLECHE D'OR LE 24 AVRIL 2013 n° 3
'13年4月24日、ウィリー・ムーンの白熱のパリ公演、完全収録映像。アルバムの全曲を披露(彼のショウは30分くらいで終わる)。ワンカメのオーディエンス撮りだが、現在YouTubeに上がっている彼のライヴ映像の中ではこれがダントツの内容。カメラマンの腕も素晴らしい。

Willy Moon - 'Yeah Yeah' - Dropout Live | Dropout UK
「Yeah Yeah」のライヴ映像はこれがベスト。ヴォーカル、ギター、ドラムのレギュラー3人+ターンテーブルの4人編成。



The Man from Wellington

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